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国際司法裁判所(ICJ)捕鯨裁判・映像資料 [クジラ]

平和宮.jpg
【オランダ・ハーグの国際司法裁判所*】

 国際司法裁判所(International Court of Justice: ICJ)での調査捕鯨裁判の判決が下されてから早4年がたちました。

 国際司法裁判所というと、何か非常に遠いところにあって難解極まる法律議論を展開しているようにも思われますが、少なくとも調査捕鯨裁判についてはそういうわけではなく、「リーガルハイ」にも勝るとも劣らない、まさにドラマのような、いやドラマ以上にドラマチックな迫真の法廷劇が繰り広げられました。

 裁判の最大の見せ場となったのは、日本政府側の主張を弁護するために出廷したノルウェー人科学者のラース・ワロー博士に対するオーストラリア側からの反対尋問。ワロー博士の証言はこの裁判の帰趨を左右するものとなりました。

 国際法のエキスパートとして、その凄さを見せつけたのがオーストラリア側弁護人として訴訟に参加した豪州人のジェームズ・クロフォード教授(ケンブリッジ大学)。ユーモアを交えつつ相手側の主張を撃破し、演技力たっぷりな法廷での振る舞いは、まさに「クロフォード無双」とも言うべきものでした。彼はこの後国際司法裁判所の判事に就任しました。

 これに対して日本政府側が大枚はたいて雇った国際法の専門家は「私にも調査捕鯨の計算論拠がわからない」などまさにオウンゴール。

 国際司法裁判所の公用語が英仏語でオーストラリアの母語は当然英語であることから、日本側は法廷ではフランス語を主に用いるボンジュール作戦を展開したのですが、結果は判決の通り。うまくはいかなかったようです。

 この裁判は日本が当事国でありながら、ある意味で日本の不在が際立ちました。専門家として存分に調査捕鯨の科学的正当性を相手をやり込めるほどに主張すべき調査捕鯨をリードしていた日本人科学者の不在。そしてそれともかかわることですが、裁判における日本語の不在。国際司法裁判所規定第三十九条第三項では「裁判所は、いずれかの当事者の要請があったときは、この当事者がフランス語又は英語以外の言語を使用することを許可しなければならない」と定めているのですが。

 日本の捕鯨裁判の全面敗訴は作戦ミスにも依拠するところ、少なくないように考えられます。鶴岡公二・日本政府代理人が敗訴を受け安倍総理大臣に官邸に呼び出され、非常に強い叱責を受けたのはむべなるかなと言えるでしょう。

 ということで、以下捕鯨裁判のハイライトをまとめたビデオクリップ集(日英字幕付き)を以下からダウンロードできるようにしました。授業など教育用などにお役立てください。

【ICJ捕鯨裁判ビデオクリップ集・英語字幕付き】

【ICJ捕鯨裁判ビデオクリップ集・日本語字幕付き】

 なお裁判の詳細については拙共著『クジラコンプレックス』に文書化しています。

【Amazon.co.jp「クジラコンプレックス」】


* Source: Wikipedia Commons, "Den Haag Peace Palace".



 
 
 
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News report on the catch of glass eels (eel larvae) and its import [ウナギ]

Anguilla_japonica.jpg
【ニホンウナギ。出典:Wikipedia Commons

4月7日にポストしたシラスウナギ(ウナギ稚魚)の漁獲激減に関する各紙報道と輸入について記事の英語版が野生生物保全論研究会(JWCS)さんのウェブサイトにアップされましたので、リンクを張ります。ご参考までに。

News report on the catch of glass eels (eel larvae) and its import
【JWCSウェブサイト】

こちらの記事についてはSustainable Eel Groupのウェブサイトでも紹介されました。



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「ウナギ稚魚の記録的不漁」報道と輸入トレンド [ウナギ]

 今回は、新聞各紙で報道されているシラスウナギ(ウナギ稚魚)の記録的不漁について、及び輸入のトレンドについてまとめてみました。

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シラスウナギ(ウナギ稚魚)の漁獲状況に関する各紙報道と輸入について

真田康弘(早稲田大学研究院客員准教授)


今漁期の「シラスウナギの記録的不漁」報道について

2016年ウナギ生産量.jpg
出典:日本養殖漁業協同組合連合会「都道府県別ウナギ生産量」


 日本でウナギの養殖が盛んであるのは上図のように鹿児島、愛知、宮崎、静岡であり、これら地域ではシラスウナギ(ウナギの稚魚)の漁獲も盛んである。
 
 今年漁期については2017年11月から今年漁期のシラスウナギ(ウナギ稚魚)漁が開始されたが、2018年1月中旬、現時点での国内外の漁獲量が前年漁期比で1%程度にとどまっているとして、各紙(毎日新聞2018年1月15日日本経済新聞1月17日、読売新聞1月22日、南日本新聞1月15日等)で記録的大不漁である旨報道された。

 3月以降に入り漁獲状況が持ち直しつつあるとの報道もなされている。例えば静岡県(採捕期間2017年12月1日~2018年4月30日)では、採捕許可量が1,775キロであるところ、1月20日までの時点で16.5キロと許可量の1%以下、前年漁期比でも2%程度でしかなかったところ(みなと新聞2018年2月2日)、3月1日~20日の採捕量は360キロと、例年3月の採捕量である300キロ前後を上回り、3月20日までの累計漁獲量は516キロとなった(みなと新聞2018年4月5日)。
 高知県(当初採捕期間2018年12月16日~3月5日)でも、採捕上限量350キロに対して2月26日時点での採捕量は9.5キロ(昨年は終了時で260キロ漁獲)と採捕上限の3%を下回る極端な不漁であったところ(日本経済新聞2018年2月28日)、漁期を3月20日まで延長したところ、4月6日までに高知県がまとめた集計で121.9キロに達したと報道されている(高知新聞2018年4月7日)。

シラスウナギ採捕量.jpg

*静岡県は3月20日までの採捕量、愛知県は2月末までの採捕量であり、今後採捕量が増加すると考えられる。 ** 上図の採捕上限及び採捕量の出典は以下の通り。静岡県2017年漁期採捕上限:みなと新聞2018年2月2日。静岡県2016年度漁期採捕量:中日新聞2018年1月11日。静岡県2017年漁期採捕量(2018年3月20日まで):みなと新聞2018年4月5日。愛知県2017年漁期採捕上限及び採捕量(2018年2月末まで):みなと新聞2018年3月30日。高知県2017年漁期採捕上限及び2016年採捕量:日本経済新聞2018年2月28日。2017年漁期採捕量:高知新聞2018年4月7日。宮崎県2017年漁期採捕上限及び採捕量:みなと新聞2018年4月2日。宮崎県2016年度漁期採捕量:宮崎日日新聞2017年3月22日付、鹿児島県2017年漁期採捕上限と採捕量:みなと新聞2018年4月9日、鹿児島県2016年及び2017年漁期採捕量:南日本新聞2018年4月6日。 *** 愛知県の2016年採捕量が空欄になっているのは現段階で筆者がデータを有していないためであり、採捕がなされなかったことを意味しない。

 しかしながら、静岡県で3月20日までの累計採捕量は前年同期比で7割減であり(みなと新聞2018年4月5日)、高知県にしても漁獲量は前年に比べて半分以下、採捕上限比35%に過ぎない(上図参照)。宮崎県(採捕上限500キロ)では、今期(2017年12月11日~2018年3月25日)の採捕量は99.4キロと前年同期比8割減、統計を取り始めた1994年度以降で最低の量となった(みなと新聞2018年4月2日)。鹿児島県でも3月31日にシラスウナギ漁が終了したが、許可量1,883キロに対して実際に採捕されたのは192.2キロと1割程度、前年漁期漁獲量(577.7キロ)と比べても約33%にとどまり、2012年度の149キロに次いで過去2番目の低さとなった(みなと新聞2018年4月9日付・南日本新聞2018年4月6日)。
 この他まだ漁期は終了していないが、広島(漁期2018年2月1日~4月30日)ではシラスウナギ漁が認められている福山市の芦田川漁協と呉市の養殖業者では、3月中旬時点での採捕量は芦田川漁協では昨年比4割、呉市の養殖業者では1割以下にとどまっている(中国新聞2018年3月25日)。愛知県(漁期2017年12月16日~2018年4月30日)の2月末までの採捕量(採捕上限2,000キロ)は24.2キロと前年の同じ時期に比べて5%しか採捕されていない(みなと新聞2018年3月30日)。水産庁によると、3月末日までの養殖池に入れられたシラスウナギ(国内で採捕されたものと海外で採捕され輸入されたものにより構成される)の量は、8.8トンとなっており、前年同期(18.6トン)と比べて大きく下回っており、これは「日本を含む東アジア全域でシラスウナギ採捕が不調であり、採捕量が減少していることによる」としている(水産庁「ウナギをめぐる状況と対策について」、2018年4月、4頁)。
 以上をまとめると、3月に入り漁獲量が増えた地域はあるものの、現時点では全体として漁獲量は前年に比べて顕しく減少しており、記録的な不漁に見舞われた地域があると結論付けられる。


台湾からの密輸であることが強く疑われる香港経由のシラスウナギ輸入について

 日本のウナギ養殖は国産のシラスウナギだけでは養殖池に入れるための需要を賄えないため、外国から輸入にその一部を依存している。例えば2016年に養殖のため池入れされたシラスウナギ19.7トンのうち、約30%に相当する6.1トンは外国からの輸入となっている(水産庁「ウナギをめぐる状況と対策について」、2018年4月、4頁)。

シラスウナギの輸入量.jpg
出典:財務省貿易統計
 
 上図は日本のシラスウナギ輸入を国別に分けたものであるが、これを見て理解されるように、輸入の多くは香港からとなっている。例えば、2016年の輸入量総計9,373キロのうち約84%の7,832キロは香港からのものである。しかしながら、香港にはシラスウナギが遡上する河川はほとんど存在しないため、ほぼその全ては他国から輸入されたシラスウナギが香港を経由して日本に輸出されているものと考えられる。

 加えて上図から理解されるように、香港からのシラスウナギ輸入が急増したのは2007年以降であり、これはそれまでシラスウナギ供給先であった台湾が原則としてシラスウナギの輸出を禁止した時期と一致している。したがって香港から日本に輸出されるシラスウナギの大部分は台湾から違法に輸出されたものと強く推量される。関係者の間でも香港からのシラスウナギの大部分が台湾経由のものであることは周知の事実であるが、香港当局も日本の当局もこうした密輸由来のシラスウナギの防止する対策を一切講じておらず、WWFの調査でもウナギは日本の輸入水産物のなかで最もIUU(違法・無報告・無規制)漁業由来のリスクが高いと指摘されている(WWF Japan, “IUU Fishing Risk in and around Japan: Final Report,” May 2017)。

シラスウナギ2017年漁期輸入量.jpg
 
なお、上図は現行の2017年漁期におけるシラスウナギの輸入量である。この図からも理解されるように、ビカーラ種と推測されるフィリピンからのもの以外は全て香港からの輸入である。


国内的・国際的規制の必要性について

 シラスウナギは少なくとも一部地域において記録的な不漁となっているばかりか、2016年漁期(2016年11月~2017年4月)にかけて国内で採捕されたシラスウナギのうち、45.45%に違法取引の疑いがあると報道されており(静岡新聞2017年6月14日など)、IUU漁業が蔓延している。
 こうした違法行為には反社会勢力が介在している場合が存在している。例えば2017年8月、高知地裁は密漁事件で県漁業調整規則違反に問われた暴力団員ら3人に対して懲役5カ月執行猶予3年の有罪判決を言い渡し判決が確定し、高知地検幹部は「証拠上、密漁が暴力団の資金源だと明確になった」としている朝日新聞2018年1月11日)。「ヤクザがいないと養鰻業者の池は埋まらない」との関係者の証言も報道されており*、密漁・密輸の蔓延という事態は水産物に対するトレーサビリティ制度が整備されていない日本においても際立ってひどい状態であると言わざるを得ない。今年度のシラスウナギの不漁を受け、「アリー効果を考慮すると、ニホンウナギ個体群が急激に崩壊へ向かう、または向かっている可能性も想定できる**」との専門家からの指摘などをも併せ鑑みると、国内的には暫定的全面禁漁措置を含んだ大胆な規制、罰則の大幅な強化が必要であると考えられる。にもかかわらず、高知と鹿児島では不漁を受けてシラスウナギ採捕漁期の延長を行うという規制の緩和を行っており(高知新聞2018年2月28日・みなと新聞2018年3月13日)、現段階では状況は末期的と言わざるを得ない。

* 鈴木智彦、Wedge編集部「ウナギ密漁:変わらぬ業界、支える消費者」『Wedge』2015年8月号、23頁。
** 海部健三「2018年漁期 シラスウナギ採捕量の減少について その1:ニホンウナギ個体群の「減少」 〜基本とすべきは予防原則、重要な視点はアリー効果〜」、 2018年1月29日。

 国際的にも、現在ウナギを管理する有効な国際的な法的拘束力を伴う関係国による地域枠組みが欠けていること、漁獲量が劇的に削減していること、「重大あるいは取り返しのつかない損害の恐れがあるところでは、十分な科学的確実性がないことを、環境悪化を防ぐ費用対効果の高い対策を引き延ばす理由にしてはならない(環境と開発に関するリオ宣言第15原則)」、「十分な科学的情報の欠如を対象種、関連種又は依存種及び非対象種並びにその環境を保存するための措置をとることを延期する又は履行しない理由とすべきではない(FAO責任ある漁業のための行動規範6.5)」という予防的アプローチ(乃至予防原則)に鑑み、ワシントン条約で少なくとも附属書Ⅱに掲載すべきと考えられる。


JWCSウナギ・ファクトシート 内水面ウナギ漁獲量.jpg
日本の内水面における黄ウナギ・銀ウナギの漁獲量(農林水産省「漁業・養殖業生産統計年報」)
出典:JWCS、「ニホンウナギの生息状況と日本におけるウナギ養殖・販売の現状」、2頁。

 ニホンウナギに関して入手可能なデータは、おもに漁獲量のみであり、農林水産省の「漁業・養殖業生産統計年報」にあるデータでは、日本の内水面における黄ウナギ・銀ウナギの漁獲量は、1960年代には3000t前後であったが、2016年にはわずか68tにまで減少したことが示されている(上図参照)。
 ヨーロッパウナギの附属書Ⅱ掲載提案がされた際、この提案を評価したFAO専門家パネルは、資源が基準レベルから15~30%に減少した場合附属書掲載基準を定めたワシントン条約締約国会議決議9.24に定められたAnnex 2a Aの基準に合致とみなし、1950~1980年もしくは1970~1980年の加入量を基準レベルと考えた場合、この基準レベルから9~19%に減少しているとして、当該種が附属書掲載基準に関する決議Conf.9.24のAnnex 2a A基準を満たしていると判断している*。ニホンウナギは漁獲量でみるならば3%以下であるため、「15~30%」のラインを大幅に下回っている。
 確かに漁獲量は資源のトレンドを必ずしも正確に反映するものではない。しかしながら、入手可能なデータが漁獲量に限られること、また、2016年にワシントン条約締約国会議でイトマキエイ類の付属書Ⅱ掲載提案がなされた際、漁獲量データがその根拠とされ、FAO専門家も漁獲量データを用いて当該種が掲載基準を満たしていると判断**、締約国会議でも掲載が可決されたこと、及び決議Conf.9.24のpara. 2でも定められている予防的アプローチを鑑みるならば、ニホンウナギは附属書Ⅱ掲載基準を十分に満たしていると考えられる。


* FAO, "Report of the Second FAO Ad Hoc Expert Advisory Panel for the Assessment of Proposals to Amend Appendices I and II of CITES Concerning Commercially-Exploited Aquatic Species," FIMF/R833 (En) (2007), p. 91
** FAO, "Report of the Fifth FAO Ad Hoc Expert Advisory Panel for the Assessment of Proposals to Amend Appendices I and II of CITES Concerning Commercially-Exploited Aquatic Species," FIAF/R1163 (En) (2016), pp. 36 - 45.


※ ニホンウナギがワシントン条約附属書掲載基準を満たすか否かについての詳細は、以下の拙ブログ参照。
真田康弘「ニホンウナギはワシントン条約の付属書掲載基準を満たすのか?」、2018年1月6日


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「海産種とワシントン条約:第69回ワシントン条約常設委員会報告」(『JWCS通信』寄稿) [国際会議]

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【ワシントン条約第69回常設委員会(2017年11~12月・於ジュネーブ)の模様(筆者撮影)】

 昨2017年12月にワシントン条約の下部委員会である「常設委員会」では、海産種関連としては鯨類やウナギの取引、FAO(国連食糧農業機関)との関係の問題など、日本にとっても関心が深い議題が扱われましたが、これに関して先日『野生生物保全論研究会(JWCS)』のニューズレター『JWCS通信』より発行された拙稿にて会議報告を書いてみました。ご参考までに。なお拙稿の元原稿については以下のJWCSさんのサイトから見ることもできます。

https://www.jwcs.org/work/study/
【JWCS「論考」:会報に掲載した文書】

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水産関係予算と漁港整備等の公共予算

今回は日本の水産予算とその中に占める漁港や漁場整備等の公共予算について通時的に見てみました。

水産公共予算.jpg

 上図は水産公共予算の総額です(補正含む)。1970年代から一挙に上昇し始め、1996年、自社さ連立政権時に2708億7200万円とピークを迎えます。

出典:全国漁港協会『1988漁港ポケットブック』、1988年、67頁;全国漁港協会『1992漁港ポケットブック』1992年、75頁;全国漁港協会『1997漁港漁村ポケットブック』、1997年、65頁;全国漁港協会『2001漁港漁場漁村ポケットブック』、2001年、17頁;全国漁港漁場協会『2006漁港漁場漁村ポケットブック』、2006年、32頁;全国漁港漁場協会『2017漁港漁場漁村ポケットブック』、2017年、52頁。


水産関係予算と公共予算.jpg

水産関係予算内の公共予算比率.jpg


 上図は水産関係予算と公共予算、並びに水産関係予算の中に公共予算が占める割合ですです(当初予算)。当初予算ベースでみると、公共予算が顕著に減少し始めるのは小泉政権下(2001~2006)からで、それまで7割程度を占めていた公共予算が64%まで減っていきます。安倍、福田、麻生政権下でもこの傾向は維持され、さらに民主党政権下(2009~2012)でこの流れが加速、菅政権下の2011年に比率としては比率としては最低の37%、野田政権下の2012年には絶対額として最低の709億円となりました。以降震災の影響もあってかやや増加しましたが、2017年の当初予算では718億円、比率して約40%となっています。加えて指摘すると、水産予算のうちの非公共予算の額は1980年代からみると、あまり大きな増減がないことがわかります

出典:全国漁港協会『1988漁港ポケットブック』、1988年、66頁;全国漁港協会『1992漁港ポケットブック』1992年、74頁;全国漁港協会『1997漁港漁村ポケットブック』、1997年、64頁;全国漁港協会『2001漁港漁場漁村ポケットブック』、2001年、172頁;全国漁港漁場協会『2006漁港漁場漁村ポケットブック』、2006年、30頁;全国漁港漁場協会『2006漁港漁場漁村ポケットブック』、2008年、40頁;全国漁港漁場協会『2012漁港漁場漁村ポケットブック』、2012年、44頁;全国漁港漁場協会『2014漁港漁場漁村ポケットブック』、2014年、46頁;全国漁港漁場協会『2017漁港漁場漁村ポケットブック』、2017年、50頁。


一般公共予算.jpg

上記はすべての国の公共予算の推移です。絶対額が多いのはここでも自社さ連立政権時の橋本龍太郎内閣の当たり、額が減少し始めるのは小泉純一郎政権から、そして一気に減るのが民主党政権時で最低時が野田政権下の4兆5千億円、現在やや持ち直して年間約6兆円になっています。
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水産土木・漁港漁場系団体編・「3代連続官庁OB再就職先団体」調査・その後

 漁業者団体、水産加工業団体、信組・保険系、水産系財団・情報調査系に引き続き、水産土木・漁港漁場系団体の「水産庁OBが3代連続して特定の団体に再就職しているケース」を見てみます。前回同様、氏名表記する場合は現職の方に限ることとします(敬称略)。


公益社団法人全国漁港漁場協会
(1948年に「社団法人漁港協会」として設立。1958年に「社団法人全国漁港協会」、2003年に「社団法人全国漁港漁場協会」、2013年に現名称に改称)

会長
1. 農林省水産局長:1948.5.8~1965.5.29
2. 水産庁漁港部長:1965.5.29~1976.5.24
3. 水産庁漁港部長:1976.5.24~1989.5.30
4. 水産庁漁港部長:1989.5.30~1997.5.30
5. 水産庁漁港部長:1997.5.30~2006.5.23
6. 水産庁漁港漁場整備部長:2006.5.23~2015.6.4
7. 水産庁漁港漁場整備部長(橋本牧):2015.6.4~現職

※ 出典:社団法人全国漁港協会『漁港五十年史』社団法人全国漁港協会、1998年、246~256頁、及び『水産経済新聞』より。

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一般社団法人全日本漁港建設協会
(1978年「全日本漁港建設協会」設立。2012年に現名称に改称)

会長
1. 水産庁漁港部長:1978.6.30~1979.5.22
2. 水産庁漁港部長:1979.5.22~1999.11.1
3. 水産庁漁港部長:1999.11.1~2011
4. 水産庁漁港漁場整備部長(長野章):2011~現職

※ 出典:一般社団法人全日本漁港建設協会HP、全日本漁港建設協会三十年史編集委員会編 『全日本漁港建設協会三十年史』、全日本漁港建設協会、2008年、及び『水産経済新聞』

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財団法人漁港漁場漁村技術総合研究所
(1982年設立。2003年に「財団法人漁港漁村建設技術研究所」から「財団法人漁港漁場漁村技術研究所」に、2013年に現名称に改称。)

理事長
1. 水産庁漁港部長:1982~1992.9.21
2. 水産庁漁港部長:1992.9.21~1997
3. 水産庁漁港部計画課長:1997.6.1~
4. 水産庁漁港部長:2002.6.1~2009.5.31
5. 水産庁漁港漁場整備部長(影山智将):2009.6.1~現職

常務理事
・ 水産庁漁政部漁業保険課保険業務室長:2003.6.1~2009.5.31
・ 水産庁漁政部漁業保険課保険業務室長:2009.6.1~2014.7.30
・ 水産庁船舶管理室長(長元雅寛):2014.7.30~現職

 「漁港漁場漁村技術総合研究所」の現技術審議役も水産庁漁港漁場整備部長OBが就任されています。また、現総務部長も水産庁漁政部漁政課管理官出身者、第1調査部長及び第2調査部長にも頻繁に水産庁から人員が出向しています。

※ 出典:『漁港漁場漁村研報』及び『水産経済新聞』。


一般社団法人水産土木建設技術センター

理事長
1. 水産庁漁港部長:1986~1988
2. 水産庁漁港部長:1988~1989
3. (愛媛県伯方町長):1989~1991
4. 水産庁漁港部計画課長:1991~1997
5. (愛媛県弓削町長):1997~1999
6. 水産庁漁港部長:1999~2005
7. 水産庁漁港漁場整備部計画課長:2005~2015
8. 水産庁漁港漁場整備部長(宇賀神義宣):2015~現職


 以下の団体は、調べた限り、過去2代にわたって水産庁OBが役員に就任しています。

全国漁港・漁村振興漁業協同組合連合会

代表理事会長
・ 水産庁漁港漁場整備部長:2007.6.1~2015.6.8
・ 水産庁漁港漁場整備部長(橋本牧):2015.6.8


全国漁港漁場新技術研究会

会長
・ 水産庁漁港部長:2006.6.16~2013.7.9
・ 水産庁漁港漁場整備部長(橋本牧):2013.7.9~現職


 以上からわかるように、漁港系の上記団体では漁港部長及び漁港漁場整備部長、並びに漁港部及び漁港漁場整備部OBが役員ポストを歴任していることがわかります。非常に強固な「技官の王国」が構築されていると言えるでしょう。現在の水産予算の40%は漁港漁場整備等の公共予算ですが、こうした強固な「技官の王国」によってそうした予算が支られていると捉えられます。

FY2018 fisheries.jpg




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水産系財団・情報調査系団体編・「3代連続官庁OB再就職先団体」調査・その後 [水産行政]

 漁業者団体、水産加工業団体、信組・保険系に引き続き、水産系財団・情報調査系団体の「水産庁OBが3代連続して特定の団体に再就職しているケース」を見てみます。前回同様、氏名表記する場合は現職の方に限ることとします(敬称略)。


公益財団法人海と渚環境美化・油濁対策機構
(1992年に「㈳海と渚環境美化推進機構」として設立。。2011年10月に㈶漁場油濁被害救済基金と合併し現名称に)

専務理事
1. 水産庁(役職不明):1992.6.30~
2. 水産庁研究部研究課長:1998.5.29~
3. 遠洋水産研究所総務部長:2003.5.31
4. 水産庁さけ・ます資源管理センタ-所長:2007.5.31~2009.10.6
5. 水産庁研究部漁場保全課長: 2009.10.6~2014.6.9
6. 水産庁資源管理部国際課国際水産情報分析官:2014.6.9~現職

 以上のように、専務理事ポストは設立以降一貫して水産OBが就任していることがわかります。


海洋生物環境研修所
(1975年設立)

理事長
1. 水産庁次長:1975.12~1987.4
2. 水産庁次長:1987.4~1991.6
3. 水産庁次長:1991.6~1997.12
4. 水産庁次長:1997.12~2002.6
5. 水産庁次長:2002.6~2007.6
6. 水産庁次長:2007.6~2016.2
7. 水産庁次長(香川謙二):2016.2~現職

 以上のように、上記研究所の理事長は一貫して水産庁次長経験者が就任しています。
 水産庁次長が歴代就任している団体としては、以下のものもあります。


自然資源保全協会(GGT)
(1994年設立)

理事長
1. 水産庁次長:1994.8~2008.6
2. 水産庁次長:2008.6~2017.6
3. 水産庁次長(香川謙二):2017.6~現職


社団法人漁業情報サービスセンター
(1972年設立)

会長
1. 全漁連会長:1972.4~1975.5
2. 全漁連会長:1975.5~1987.12
3. 水産庁次長:1987.12~1990.2
4. 水産庁次長:1990.5~1993.5
5. 水産庁次長:1993.5~2000.5
6. 水産庁次長:2000.5~2002.5
7. 水産庁次長:2002.5~
8. 水産庁次長:2007.5~2008.8
9. 水産庁次長(川口恭一):2008.8~現職

専務理事
1. (不明):1972.5~1984.5
2. 水産庁さけ・ます管理センター所長:1984.5~1992.5
3. 水産庁遠洋課長:1992.5~1993.5
4. (不明):1993.5~1997.5
5. 水産庁研究部研究課水産ハイテクノロジー開発室長:1997.5~2001.5
6. 水産庁さけ・ます資源管理センター所長:2001.5~
7. 水産庁研究部漁場保全課長:2005.5~2007.5
8. 水産庁増殖推進部付:2007.5~2011.5
9. 漁業情報サービスセンター:2011.5~2017.6
10. 水産庁漁政部漁業保険管理官:2017.6~現職

 以上のように、漁業情報サービスセンターの会長は1980年代後半以降一貫して水産庁次長経験者が就任するとともに、専務理事も水産庁OBからの再就職が続いていることがわかります。


マリノフォーラム21
(1986年社団法人として設立)

会長
1. 水産庁長官:1986.7~1991.5
2. 水産庁長官:1991.6~2003.5
3. 水産庁長官:2003.6~2009.9
4. 水産庁増殖資源部長:2009.10~現職


海洋水産システム協会
(2001年に㈳漁船協会・㈳漁船機関技術協会・㈳FRP漁船研究会の3団体を統合して設立)

会長
1. 水産庁漁船研究室長、水産工学研究所長:2001.5~2008.11
2. 水産庁漁政部参事官:2009.5~2015.6
3. 水産庁増殖資源部付:2015.6.~現職


海外漁業協力財団
(1973年設立)
理事長
1. 水産庁長官:1973.6~1974.2
2. 水産庁長官:1974.2~1979.8
3. 農林省畜産局長:1979.8~1988.2
4. 水産庁長官:1988.2~1992.7
5. 水産庁海洋漁業部長、農水省構造改善局長:1992.8~1998.8
6. 水産庁長官:1998.9~2003.9
7. 水産庁長官:2003.10~2008.11
8. 水産庁長官:2008.11~2012.3
9. 水産研究総合研究センター理事:2012.4~2014.6
10. 農林水産審議官(竹中美晴):2014.6~

 


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水産信組・保険系団体編・「3代連続官庁OB再就職先団体」調査・その後 [水産行政]

 漁業者団体、水産加工業団体に引き続き、水産信組・保険系団体の「水産庁OBが3代連続して特定の団体に再就職しているケース」を見てみます。前回同様、氏名表記は現職の方に限ることとします(敬称略)。


日本漁船保険組合

常務理事
・ 水産庁資源生産推進部漁場資源課長:1998.6.5~
・ 水産庁資源管理部沿岸沖合課長:2002.7.1~
・ 水産庁漁政部漁業保険課長:2009.7.1~2010.6.30
・ 水産庁漁港漁場整備部防災漁村課長(本田直久):2015.6.22~現職

全国漁業共済組合連合会

常務理事
・ 水産庁研究部長:1993.9.10~
・ 水産庁研究部資源課長:1996.6.14~
・ 水産庁さけ・ます資源管理センター所長:2004.7.1~
・ 水産庁漁船保険課保険業務室長:(不明)~2010.6.30
・ 水産庁漁船保険課長、水産総合研究センター企画部長:2010.6.30~2016.6.24
・ 水産庁漁政部参事官(内海和彦):2016.6.24~現職

公益財団法人水産物安定供給推進機構

理事長
・ 水産庁長官:2002.2.1~2005.6.30
・ 農林水産省構造改善局長:2005.7.1~2008.12.14
・ 水産庁長官:2008.12.15~2015.6.25
・ 農林水産事務次官(石原葵):2015.6.25~現職

専務理事
・ 近畿農政局長:2002.9.16~
・ 農林水産省大臣官房統計情報部長:2006.5.15~
・ 農林水産省大臣官房統計情報部長:2008.7.1~
・ 近畿中国森林管理局長(船本博昭):(不明)~現職


農林漁業信用基金

理事
・ 水産庁次長:2003.10~2005.6
・ 水産庁資源管理部審議官:(不明)~2007
・ 水産庁増殖資源部長:2011~2014
・ 水産庁国際課長:2014~2016.3
・ 水産庁漁業調整課長:2014.4~2016.3
・ 水産庁資源管理部管理課長(木島利通):2016.4~現職


 こうした団体に対する再就職と当該団体の整理・統廃合等については小泉政権下の特殊法人改革や民主党政権下での事業仕分けでも俎上に上がったようで、実際に仕分けられたり統廃合されたものや、「OB連続受け入れ」をしなくなったところもあるようですが、その一方で以上のように連続受け入れを続けているところもあるということになります。

注::就任及び退任年月日は、主として『水産経済新聞』及び『水産週報』の団体総会記事に依拠しました。
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水産加工業団体編・「3代連続官庁OB再就職先団体」調査・その後 [水産行政]

 漁業者団体に引き続き、水産加工業について「水産庁OBが3代連続して特定の団体に再就職しているケース」を見てみます。前回同様、氏名表記は現職の方に限ることとします(敬称略)。


全国蒲鉾水産加工業協同組合連合会

専務
・ 水産庁水産加工室長:(不明)~2001
・ 水産庁水産加工室長、研究部研究課水産ハイテクノロジー開発室長:2001~2011.6.30
・ 水産庁増殖資源部付(奥野勝):2011.7.1~現職


全国水産加工業協同組合連合会(全水加工連)

常務理事
・ 水産庁加工対策室長、振興部開発課長:2002.5~2008.6.26
・ 水産庁振興部開発課長:2008.6.26~2011.6.30
・ 水産庁資源管理部付:2011.6.30~2016
・ 水産庁増殖推進部付 兼 内閣官房内閣参事官(提坂猛):2017.6.27


 「3代連続」の定義に該当する加工業関係は、ざっと簡単に調べてみる限りでは、それほど多くないようにも思われます。


注:就任及び退任年月日は、主として『水産経済新聞』及び『水産週報』の団体総会記事に依拠しました。
 


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漁業者団体編・「3代連続官庁OB再就職先団体」調査・その後 [水産行政]

 2011年7月、総務省では3代以上連続して各省庁のOBが再就職している外郭団体を調査し、その調査結果を公表しました。

http://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/01jinji02_01000027.html
【総務省「同一府省退職者が3代以上連続して再就職している独立行政法人等におけるポストに関する調査結果等の公表」2011年7月22日】

 残念ながら以降総務省や内閣人事局では「3代連続特定団体再就職」調査を実施していませんが、内閣人事局では国家公務員法第106条の25第2項等の規定に基づき、退職公務員の氏名及び再就職先を公表しています。そこで、これらや新聞記事などからの情報をもとに、独自に水産関係に関して上記調査結果以降どのようになっているのか、さらに連続してOBが就職しているのか、以下上記調査結果で挙げられているものを中心に追跡調査してみました。なお大日本水産会会長を除き、氏名表記は現職の方に限ることとします。今回は漁業者団体編です。

https://www.cas.go.jp/jp/gaiyou/jimu/jinjikyoku/jinji_j.html
【内閣人事局「退職管理・再就職等規制 / 国家公務員法等に基づく再就職状況の公表」】


大日本水産会

会長
1. 元水産庁長官(佐野宏哉):1993.6.1~2003.5.31
2. 元水産庁長官・林野庁長官(中須勇雄):2003.6.1~2009.8.31
3. 元水産庁長官・農林水産事務次官(白須敏朗):2009.9.1~現職

専務理事
1. 水産庁研究部漁場保全課長:1994.6.1~2005.5.30
2. 水産庁漁政部漁業保険課長:2005.6.1~2008.8.31
3. 水産庁増殖推進部長(重義行):2009.6.8*~現職
* 2008.9.1~2009.6.8までは参与及び顧問。

 2011当時在職の方が現職なので、それぞれ3人で終わりです。それぞれ2009年からの在任ですので、なかなかの長期政権ですね。

 大日本水産会会長が水産庁長官OB指定ポストであることは業界では有名ですが、これが確立されたのは1969年に藤田巌(元水産庁長官)が就任してからと思われます。以降、大日本水産会の会長に就任するのは水産庁長官か農水事務次官に限られます。

・ 藤田巌(水産庁長官):1969.5~
・ 亀長友義(農林事務次官):1975.5~
・ 内村良英(水産庁長官):1987.6.1~
・ 佐野宏哉(水産庁長官):1993.6.1~
・ 中須勇雄(水産庁長官):2003.6.1~
・ 白須敏朗(水産庁長官、農林水産事務次官):2009.9.1~

(大日本水産会『大日本水産会この二十年』大日本水産会、2002年、299頁より)

社団法人全国底曳網漁業連合会

会長理事
1. 水産庁研究開発部開発普及課長:1994.5.25~
2. 水産庁海洋漁業部審議官:2004.1.1~2009.5.25
3. 水産庁資源生産推進部漁場資源課長:2009.5.25~2013.5.24
4. 兵庫県機船底曳網漁業協会会長:2013.5.24~*
5. 水産庁漁業調整課漁船漁業対策室長(富岡啓二):2015.5.28~現職

* 2013年5月24日の総会で富岡啓二・元水産庁漁業調整課漁船漁業対策室長が常勤顧問に就任。

 一旦4人目で会長理事としては水産庁OBが途絶えていますが、4人目の会長は同氏によると「ピンチヒッターとして2年間務めた」(水産経済新聞2015年6月9日)ということであり、また2013年5月24日付同連合会の総会で現会長の富岡啓二氏が常勤顧問に、翌2014年の総会では空席だった専務理事に就任されていますので、水産OBの流れは保たれたと言うべきでしょう。


全国まき網漁業協会(全まき)

専務理事
1. 水産庁研究部漁場保全課長:1996.8.1~
2. 水産庁研究部資源課長:2001.5.21~
3. 水産庁研究部資源課長:2004.9.30~2016.12.13
4. 水産庁資源管理部参事官(武井篤):2016.12.13~現職


北部太平洋まき網漁業協同組合連合会(北まき)

会長
1. 水産庁次長:1996.4.9~2000.5.26
2. 水産庁遠洋課長:2000.5.26~2005.6
3. 水産庁次長:2005.6~2015.6.18
4. 水産庁増殖推進部付(成子隆英):2015.6.18~現職


 北部太平洋まき網漁業協同組合連合会(略称・北まき)も由緒正しい水産OB指定ポストです。1980年代から遡ると以下のようになっています。
・ 水産庁次長(F・K氏):1983.5~1990.2.16
・ 水産庁漁政部漁業保険課長:1990.10.5~1996.4.9
・ 水産庁次長:1996.4.9~2000.5.26
・ 水産庁遠洋課長:2000.5.26~2005.6
・ 水産庁次長:2005.6~2015.6.18
・ 水産庁増殖資源部付(成子隆英):2015.6.18~現職:

 1983年に就任した元水産庁次長のF・K氏は、1972年9月から1975年にかけても会長を務めています。1975年6月から1977年3月まで日本原子力開発事業団の顧問を兼務したため、この間ポストを外れて、1983年に再び会長に復帰されたとのことです(水産経済新聞1990年3月27日)。


海外まき網漁業協会

 海外まき網漁業協会は総務省の「3代連続」リストには入っていませんが、こちらも歴史ある水産OBポストです。1971年の設立から1996年までは会長職は操業各社が務めていましたが、その代わり専務理事職に水産庁OBを受け入れていました。

専務理事
1. 水産庁漁政部水産課長:1971~1981.6
2. 水産庁漁業調整課沖合調整係長:1981.6~1985
3. 水産庁瀬戸内海漁業調整事務所長:1986~1992.5.26
4. 水産庁漁船技術調査官:1992.5.26~1995

 1996年から専務理事は操業各社が務めるようになりますが、その代わり会長に水産庁OBを1997年から受け入れるようになります。

会長
5. 水産庁審議官:1997~2001.8.14

 2001年8月14日に当時の会長が急逝されたため、短期間操業会社が代行を務めましたが、2002年から再び水産庁OBが会長職を務めます。

会長
6. 水産庁次長:2002~2010.8.5
7. 水産庁次長(中前明):2010.8.5~現職

 なお、現在海外まき網漁業協会は常任理事も水産庁OB(元水産庁資源管理部国際課国際水産情報分析官(水産庁資源管理部審議官))が務めています。

http://www.kaimaki.or.jp/executive.html
【一般社団法人海外まき網漁業協会「役職員」】

※ 海外まき網漁業協会役員の就任・退任について年のみ記載されているものは、社団法人海外まき網漁業協会『海外まき網漁業史』海外まき網漁業協会、2004年、251~258頁参照。年月日が特定されているものは水産経済新聞参照。


日本定置漁業協会

専務理事
1. 水産庁瀬戸内海漁業調整事務所長:1998.6.29~
2. 水産庁瀬戸内海漁業調整事務所長:2002.6.26~
3. 水産庁漁政部漁業保険課保険業務室長:2006.6.16~2011.6.14
4. 水産庁境港漁業調整事務所長(森義信):2011.6.14~現職


全国さんま棒受網漁業協同組合

専務理事
1. 水産庁九州漁業調整事務所長:1998.6.4~2001.5.23
2. 水産庁海洋漁業部漁船課長:2001.5.23~2006.6.29
3. 水産庁資源生産推進部漁場資源課長:2006.6.29~2008.6.30
4. 水産庁九州漁業調整事務所長:2008.6.30~2014.6.25
5. 水産庁漁政部漁業保険管理官(大石浩平):2014.6.25~現職

 全国さんま棒受網漁業協同組合は、全国さんま棒受漁業生産調整組合の解散を受けて1998年6月に設立されましたが、その後一貫して専務理事は水産庁OBを受け入れていることがわかります。


全国いか釣り漁業協会

会長
1. 水産庁研究部研究課長:1992.6.30~
2. 水産庁北海道さけますふ化場長:2003.6.27:
3. 水産庁次長(川口恭一):2008.10.31~現職

 大日本水産会と同じく2011年当時在職の方が現職なので、3人で終わりです。


 ちなみに川口恭一氏は、以下の通りいか釣り漁業協会だけでなく、他の2団体でも会長職を務めていらっしゃいます。

川口恭一氏経歴
・ 水産庁次長:2002.4.1~2004.1.7
・ 水産総合研究センター理事長:2004.1~2008.7.21
・ 漁業情報サービスセンター会長:2008.8.29~現職
・ 全国水産技術者協会会長:2008.10~現職
・ 全国遠洋沖合いかつり漁業協会:2008.10.31~現職


注:就任及び退任年月日は、大日本水産会会長の就任に関するものを除き、総務省「同一府省退職者が3代以上連続して再就職している独立行政法人等におけるポストに関する調査結果等の公表」2011年7月22日、『水産経済新聞』及び『水産週報』の団体総会の記事に依拠しました。

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