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ウナギとワシントン条約(『WEDGE』掲載記事) [ウナギ]

ウナギとワシントン条約に関して『WEDGE』に掲載した拙稿を以下掲載します(写真は『WEDGE』に掲載されたものとは異なります)。

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【ワシントン条約第17回締約国会議(2016年)】

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ニホンウナギに関する東京新聞記事 [ウナギ]

 先日取材を受けたウナギに関する東京新聞記事です。
 実際に先週開催されたワシントン条約動物委員会に参加した際の印象ですが、確かに現在ニホンウナギに対する関心は大きいとは言えませんが、台湾からの密輸問題等がクローズアップされれば付属書掲載提案が出される可能性が大きいのではないかとも思われます。


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「ニホンウナギ 台湾 絶滅危惧種へ 日本が輸出入交渉」【東京新聞2017.7.25特報1面】

「今日は土用の丑(うし)の日。といえば、ウナギのかば焼きだが、ニホンウナギが日本に続き、台湾でも絶滅危惧種に指定されることになった。そうした中、国と業界団体は台湾との輸出入を解禁する交渉を進めている。国際的な「密輸」を透明化するためというが、「絶滅危惧種保護」の流れに逆行しないか。(橋本誠)
 台湾政府は十九日、ニホンウナギを絶滅危惧種(レッドリスト)に指定することを明らかにした。
 「レッドリストに入ると聞いて、驚いた。かなり資源状態が悪いということだ」。野生生物の取引監視団体「トラフィック」の白石広美さんは、この指定を深刻に受け止める。ちなみにニホンウナギは日本の環境省、国際自然保護連合(IUCN)も、絶滅危惧種に指定している。
 ニホンウナギの養鰻(ようまん)の種苗となる稚魚(シラスウナギ)は、日台間で輸出入が事実上禁じられている。水産庁によると、日本から台湾への輸出が市場への影響を懸念する日本側の業者の要望で、一九七六年に禁止に。台湾側は解除を求めたがかなわず、二〇〇七年から対抗措置として日本への輸出を禁止した。
 稚魚の輸入はほぼ全量が台湾からだったが、〇七年以降は香港からに変わり、今年も四・一トンが輸入されている。だが、香港では漁はほとんどされておらず、台湾産の稚魚が香港経由で日本に輸出されているのは「公然の秘密」。昨年十一月には、香港へ向かう台湾人らの荷物から三十二万匹の稚魚が見つかり、台湾の空港で押収された。
 こうした不透明な流通を正常化するとして、水産庁と養鰻業界は日台の輸出入禁止の解除を台湾側と協議している。水産庁の担当者は「日本、台湾、中国、韓国で資源管理を話し合い、養殖する量に上限を設けたため、日台間の輸出制限に意味が無くなった。台湾から直接輸入できるようになれば、香港を経由することもなくなる」と説明する。
 昨年のワシントン条約(絶滅の恐れのある野生動植物の種の国際取引に関する条約)締約国会議で、全てのウナギ種の資源状況と取引について議論する提案が採択されたことも影響している。日本養鰻漁業協同組合連合会の担当者は「稚魚の減少に加え、ワシントン条約の話もあり、このままでは養鰻業ができなくなる。ウナギを消費者に供給する責任もある」と話す。
 しかし、輸入解禁の動きには疑問点も多い。日本自然保護協会の辻村千尋保護室長は「日本に入るウナギの半分以上は、どこから来ているか分からない状態。そういう中で、ただ台湾から直接輸入できるようにすれば、密漁された稚魚も合法的に輸入されたように見えてしまう」と批判する。
 根本的には、生産と流通履歴の管理徹底が必要と指摘。「稚魚を取る業者から市場に回す業者まで、全段階で記録をとり、何日間かけて、何トン取ったのか報告させるべきだ。それ抜きには輸入禁止以外に、密漁は止められない」と訴える。白石さんも「輸出時に台湾政府が事前承認する形にすべきだ」と求める。
 早稲田大地域・地域間研究機構の真田康弘客員次席研究員(環境政策)は「そもそも絶滅危惧種に指定される種の輸出が解禁される可能性があるのか」と疑問を呈すとともに、日本側が働き掛けて輸出を解禁させる考え方が「資源保護に逆行する」と断言する。
 「短期的には稚魚の輸入を合法化できても、乱獲が続くことで、将来ウナギが食べられなくなる可能性がある。国際的な日本のイメージが悪化するのも必至。ワシントン条約による規制も避けられなくなる」」

水産庁の天下り・まき網業界編(『WEDGE』2017年8月号記事補足) [水産行政]

 『WEDGE』2017年8月号に共著で4月に開催されたISC(北太平洋まぐろ類国際科学委員会ステークホルダー会議)での「やらせ発言」について書きましたが、その中で巻網業界主要4団体に水産庁OBの天下りポストがある旨言及しましたが、個別については字数の関係から触れませんでしたので、以下補足します。ご参考までに。


武井篤さん 水産庁資源管理部参事官 → 全国まき網漁業協会専務理事
成子隆英さん 水産庁増殖推進部長 → 北部太平洋まき網漁業協同組合連合会会長
加藤久雄さん 水産庁漁業調整課長 → 日本遠洋旋網漁業協同組合顧問 → 同組合長
中前明さん 水産庁次長 → 水産総合研究センター理事長 → 海外まき網漁業協会会長


 武井篤さんの前任として全国まき網漁業協会の専務理事を務めていらっしゃったのが、元水産庁資源課長の中森光征さんです。したがって、中森さんから武井さんにスムースに天下りのバトンタッチが行われたこととなります。武井さんは2016年12月の臨時総会で専務理事に就任されましたが、その1か月後の2017年1月30日付業界紙『みなと新聞』に前職の水産庁では研究畑が長く、「巻網漁業はまだ勉強中」と語っておられます。

 中前さんは一旦水産庁の外郭団体の水産総合研究センター(現・水産研究・教育機構)の理事長に就任してからですので、「天下り」ではなく「渡り」と言ったほうが良いかもしれません。

 なお、現在水産研究・教育機構の理事長は、元水産庁次長の宮原正典さんです。宮原さんは「やらせ発言」が問題になったISCに対して太平洋クロマグロの資源評価を委嘱しているWCPFC(中西部太平洋まぐろ類委員会)で太平洋クロマグロなど日本近海を含む北太平洋を管轄する北小委員会の議長を一貫して務めていらっしゃっており、ISCステークホルダー会議にも参加されました。

http://wedge.ismedia.jp/articles/-/10164
【(『WEDGE』2017年8月号記事】

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